2012年3月28日水曜日

どちらの勝ちでしょうか。

どちらの勝ちでしょうか。

2chで面白い話を見かけました。少し長いですが、以下のような話です。



加藤は後手玉を詰めなければ負け。秒読みに追われる中、

加藤が選択したのは▲9六飛。3六の後手玉に最遠から迫る一手である。

内藤はこの飛車引きに、△7六歩の逆王手で中合い。歩合い以外では

詰んでしまうので、盤上この一手のはずであった。加藤が▲7六同飛と

応じると、そこから果てしない連続王手が始まった。

内藤が一手でも間違えれば最長65手の詰み、加藤が間違えれば不詰で

途中変化の余地はなく、両者、ほとんど10秒以内の応手が続いて7時間、

加藤の▲8六飛打ちに対する内藤の△7六歩、この逆王手中合いを

▲同飛と取ると、7時間前とまったく同一の局面が現れる。どちらも

譲ることはできず、この2000手を超えるループに再び突入となった。

すでに対局開始から24時間を突破、両者の疲労は極限かと思われたが、

一手も間違えることなく、2周目を4時間、3周目を2時間半で終えて、

4度目の△7六歩合いを打とうとしたその瞬間、内藤の手が止まった。

この歩合いに▲7六同飛と応じると、連続王手の千日手が成立して

加藤の負け。しかし△7六歩打ちは逆王手であり、この王手を避ける手は

▲7六同飛しかない。その▲同飛が許されない以上、先手に応手なし、

すなわち先手玉は詰みだから、△7六歩は打ち歩詰めであって許されない。

戻って、ループ突入前の▲9六飛車引きには、一度△8六桂の捨て合いを

入れておくのが正解であった。これを▲8六同飛と取らせておけば、先手の

▲8六飛車打ちが先に千日手を成立させるから、内藤の勝ちであった。

内藤はやむなく△7六桂合い、これは逆王手でないので、加藤は飛車を

動かさず反対側から迫り、この長い長い将棋はようやく収束に入った。

そしてさらに6時間、1800手余りを経て、加藤の頭金で内藤の玉は、

ぴったり5五の都に詰め上がった。持ち駒もぴったり使い切った完全作。

1度目の▲7六同飛から数えて、実に8101手の詰将棋であった。

変化はいずれも難解だが、加藤も内藤も見事に最善の応手を貫き、

この偉大なる詰め将棋を、実戦の盤上で完成させたのだ。





王手の千日手と、打ち歩詰めを組み合わせた作り話です。

ところで実際、後手の打ち歩詰めになるのでしょうか。それとも先手の3度目の7六同飛で反則負けになるのでしょうか。


|||



詰将棋 最後の審判 縫田光司作 詰将棋パラダイス 1997年(平成9年)1月号発表

のテーマですね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%AF%A9%E...

当時は詰パラを短大(当時は19手~25手)くらいまでは暗算で解いていましたので知っています。

もう年なので最近は短大なんて解く気がしませんが。ましてや大学院の問題である本作(69手詰)は解説を読んだだけです。



作者 縫田光司のHP 詰将棋『最後の審判』解説 では

http://www2u.biglobe.ne.jp/~nuida/h/t/kaisetu.htm

『最後の審判』が詰むか詰まないかは現在のルールでは決定不能とありますね。



追記に

2003年11月に、『将棋ガイドブック』という本が日本将棋連盟より発行されたようです。これには将棋のルール(日本将棋連盟が発行しているのだから、公式ルールということになるのでしょう)も記載されているとのことですが、そこでは「詰み」や「禁手」についてどう定義されているのか、興味深いところです。まだ内容を確認できておりませんが。



こうありますが、私自身も『将棋ガイドブック』は所持していませんが、流石に誰か調べているでしょうから、

今でも公式見解がないと思っていいんでしょうね。



従って、本件の作り話のケースではどちらが勝ちかは決定不能です。

0 件のコメント:

コメントを投稿