2012年3月6日火曜日

詰将棋において、余詰めと迂回の意味を教えてください。

詰将棋において、余詰めと迂回の意味を教えてください。

余詰めと迂回について明確な違いがわかりません。この2つの言葉は結構混同されて使われてしまってる気がしますが、違いについて書かれているサイトがほとんど見つかりませんでした。特に迂回について説明されているサイトが見つかりません。



また、以下のようなことが書かれているサイトがありました。



余詰め=攻方が作意手順と異なる手を選択した場合の詰みのこと

迂回=余詰めの一種であり、攻方が1手で詰ますことができる局面から、より長い手数で詰ますこと



これを見る限り迂回は最終手余詰と似たような意味になりそうですが・・・。



詰将棋に詳しい方、回答お待ちしております。回答の根拠についても説明していただけると助かります。宜しくお願いします。


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私は、たまに解くだけの詰将棋好きな人です。

「迂回」は詰将棋用語なんですか。単なる日常語だと思いますけど。



詰将棋の余詰めは、途中から枝分かれして元に戻り長くなることが多いから、その場合「迂回手順」と表現することは普通にやりますよ。

それは、余詰めを分類してそういっているのです。

特に最終手が、間延びする手順が生じやすいので、よく使うことがあるから、そのサイトの方はそう決め付けてしまっているのではないでしょうか。

根拠はありませんが、「迂回手順」はともかく「迂回」は詰将棋好きの誰にでも認められている詰将棋用語ではないと思います。



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ikura8585さんが引用された余詰の定義なんですが、微妙ですね。そのまま受け取ると偽作意の作品なんかも余詰扱いになっちゃいますから。



で、迂回手順といっても循環型と一発型がありまして。循環型というのは局面がループするもので、堀半七作といわれるエレベータ詰を例にしますと。



詰方 2九飛 2八飛

玉方 1一桂 1三歩 1四玉

持駒 歩2



図面を出せなくてすみません。いまだパソコン初心者なもんで。有名な作品なのでご存知の方も多いでしょう。原型は飛車が1枚持駒らしいけど、こっちのほうが好きなんで。で、作意は初手より▲2四飛 △1五玉 ▲1六歩 以下の19手詰ですが、3手目に▲2五飛引 △1四玉 ▲2四飛 △1五玉 を、千日手に引っかからない範囲で繰り返すことが可能です。



このようなものも迂回手順ですが、作品としては何の問題もありません。解答の場合は「詰方最短」により、このような迂回手順を書いたら間違いになります。



悩ましいのは循環しない一発型で、ak birdyさんが紹介されているような迂回手順が最終手ではなく作意の最初とか途中で発生した場合の判断ですが、これについてはとりあえずキズという扱いにすることが多いようです。で、そのキズが作品のなかでどの程度の大きさを占めているかによって評価が分かれるかと。たとえば3手詰で初手から5手になる迂回手順があるのと、201手詰で2手伸びる迂回手順があるのとでは、印象がまったく異なるのはお分かりでしょう。



迂回手順の解答を正解とするかどうかってのは、最近このカテゴリーで質問がありましたが、これもケースバイケースで、少なくとも短手数の作品であれば正解とすべきだし、また懸賞問題としては不適切と思ってます。



で、一発型迂回手順のようなキズと、余詰を含めての不完全との境界線はといわれると、明確な線引きはできずにいます。そのため、同じ作品でも許容範囲のキズとするか不完全とするか、人によって判断が分かれる場合があるのはやむを得ないかなと思っています。







あ、気がついたら残り5時間でやんの。えっとですね、迂回手順をざっと定義してみます。



1.作意手順から離れ、作為に戻るものを迂回手順という。



2.迂回手順には同一局面が何度も現れる循環型と、一度しか現れず再現できない単発型がある(一発型よりもっともらしい)。



3.循環型については、作品のキズとしない。また迂回手順を含む解答は誤答とする。



4.単発型は、原則として作品のキズとする。また迂回手順を含む解答は正解に準ずるものとする。



で、まあ、なんで単発型の迂回手順作を許容範囲の完全作と断言しないかというと、慣習的に認められている変長作も人によってはシビアな目で見てますので、その轍は避けたい。といってそこそこの作品に単発型が含まれており、余詰と断言するのも偲びがたい。というわけで玉虫色の結論に(笑)。



なお単発型については手数を制限するなんて考えもあるんですけどね。2手長いだけなら迂回手順で4手以上は余詰とか。ま、でも、ややこしくなりそうで、どんなもんかなと。


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>サイト

http://www.geocities.jp/nanami_486/tume.htmlだと思います。そもそも詰将棋のルールに若干曖昧なところや、本によって独自のルールを採用しているものがありますが、今回はこのサイトに従って回答したいと思います。



「完全作と認められることがある例外」に記されている「迂回手順がある」と「最終手に余詰めがある」の違いがわからないということだと思いますが、この場合、「迂回手順(作意より長手数の不完全にならない余詰め)」は解答者側が「作意として解答すると誤りになる手順」です。不必要に長い手順で解答してはいけません。

これに対して「最終手余詰め(最終手に複数ある詰まし方・同手数)は、解答者側が「どちらを作意として解答しても構わない(そもそもどちらが作意か判断し辛い場合も多い)手順」です。



例:引用図の詰将棋(というには簡単すぎますが)を▲32金▽11玉▲22金と答えるのは、1手詰めをスルーしている迂回手順なので不正解。

しかし、▲22金と▲22とは、いずれも1手詰めでどちらと答えても正解。



あと「余詰め」という言葉は、単独で使って「あると不完全になる手順」というニュアンスになる場合もあるので、最終手余詰めや迂回手順のことはあまり「余詰め」とは表現しません。

(ex.「この詰将棋余詰めがありますね」と言えば、普通最終手余詰めや迂回手順のことではなく不完全作となる余詰めを指す)



>補足

つまり「余詰め」には広義と狭義の二種類あると考えるべきじゃないですかね?

広義は「作意以外の玉方が最善手で対応した詰まし方全て」

狭義は「作品を不完全作とする作意以外の詰まし方」

その上で「迂回手順」は広義の余詰めの一種ですが、狭義の余詰めには含まれません。

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