詰将棋って本当に実戦の役に立つのですか。
1515手詰めなんて局面は実戦には絶対出て来ないと思うのですが。
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詰将棋の作者には大まかに言って2種類あります。
短手数の作者は、斬新、小粋な筋をモットーとしており、実力向上に役立つのはこちらの方です。なにしろ一手詰めが見えないことだってしばしばあるのですからね。塚田(C級棋士ではなく、元名人)詰将棋には長いものは少なくてほとんど実戦形(隅の桂香あり)です。
一方、長手数の作家は短手数を「啓蒙作品」と呼んで馬鹿にしており、ギネスブック的感覚で最長手数に挑んでいるのです。ミクロコスモスの手順を追ってみましたが(もちろん自分で解こうなどとは夢にも考えず)、ただ疲れるばっかしで、素晴らしい筋が出てくるわけでもなく、詰め上がりが美しいとも言えず、作る方も解く方も名誉と満足以外に得られるものは少ないと思います。
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手数が短い、3手詰からだいたい15手詰めくらいまでのものは、
例外もあるにはありますが、絶対に終盤力養成の役に立ちます。
ただ、詰将棋は、単に終盤の寄せの問題集というだけでなく、
広く芸術作品としての顔もあります。
特定の手筋だけを駆使したりとか、詰め上がりの形に
何がしかの意味を持たせたり、というものは、
実戦とは一線を画した、純粋に芸術作品として鑑賞する用、
みたいな感じにはなります。
お説のとおり、超長手数の作品(最長は正確には1523手詰)は、
配置自体が実戦から考えれば非現実的ですし、
駒の規則的な動きやそれに伴う詰み手筋の変化などを
追求する方が主眼になりますから、どうしても、
実力を養成云々というよりもただ単に手順その他を楽しむ方が
先になり、それだけではたしかに終盤の力には即結びつきません。
そういう作品は、退屈かもしれませんが、それが目的の芸術作品だと
割り切って、鑑賞を楽しんでください。
もっとも、やっぱり詰将棋ですから、部分的に細かく見れば、
この形ではこの持駒があれば詰むな、とか、
この駒がここに利いていれば詰み形になるな、といった
基本的な考え方は同じです。
何十手何百手も先まで読んで、とはとてもいきませんが、
詰めの基本手筋として、次の1手、3手くらい先を読んで考える、
ということで多少なりとも実力養成に役立たせることは
できるかと思います(少し苦しい意見ですが)。
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詰将棋は読みや手筋を鍛えるものです。詰将棋の局面がそのまま出てくることは滅多にないですよ
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