2012年2月23日木曜日

『詰将棋』と『詰め将棋』

『詰将棋』と『詰め将棋』

PCやケータイで『つめしょうぎ』を変換すると『詰め将棋』と送り仮名の『め』が付いてきます。

試しに『つめご』を変換するとちゃんと『詰碁』となりました。

下の写真はスポーツ新聞の囲碁将棋欄です。

詰碁には『め』が無いのに詰将棋には何故か『め』が付いてます。

何故詰将棋だけ『め』が付くのでしょうか?

嫌がる人もいるんです。

http://d.hatena.ne.jp/stoneriverki/20110802/1312217883


|||



昭和56年10月1日付け、内閣告示で「送り仮名の付け方」の通達があり、この中の通則7で複合の語のうち、次のような名詞は慣用に従って、送り仮名を付けないと明記されています。これを受けて同日付、内閣法制局総発141の通達で「法令における漢字使用等について」で、通則7により送り仮名を付けない例示として、浮世絵、詰所など307の言葉が例示されていますが、これらの中に残念ながら、「詰将棋」はありません。我々、詰将棋のマニアは「め」にこだわる傾向が正直云って強いです。願わくは、詰将棋という表現での慣用化がもっともっと固定化して、社会的にも認知されて、本通達に例示されることを祈るばかりであります。

国としても、通則7を適用する語は、例として挙げたものだけでは尽くしていない。と述べており、これが私どもの救いとなっております。以上のように、詰め将棋が文法的には正しいかもしれないが、慣用として詰将棋が流布していると現状では理解していただくのが適切かと思います。



|||



これは校正上の問題です。



人が嫌がるとか読みやすいとかではなく、新聞紙上においては、どの漢字を使うか、送りがなはどうするかのルールがあらかじめ細かく決まっています。



例えば「拉致(らち)」の最初の文字は常用漢字にないから使わない。よって「ら致」と書くとか。



雑誌の場合は出版社や雑誌独自のルールがありますが、一般的な新聞には共通の決まりがあります。

「詰将棋」も「詰め将棋」と表記することが、新聞ではそう決まっている、というだけです。


|||



初心者向け書籍などの題名に、「詰め将棋」が、出てきていますから、一般向けとしては、「詰」を「つめ」と読ませるより、「つ」と読ませるほうがよいと思っているのでしょう。読み方はそのほうが合理的ですし。

囲碁のほうは、マニアしかやらないということと、詰めという言葉が将棋由来なので、詰む、詰ます、詰める、などの格変化が頭をよぎらないから、「詰め碁」と変化しないんだと思います。

文字面より、音のほうが大切です。

「詰将棋」より「詰め将棋」のほうが読み方で悩む人が少なくなるので、よりよいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿